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土佐はちきん地鶏|高知県大川村|Vol.28

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土佐はちきん地鶏|高知県大川村|Vol.28

大川村の土佐はちきん地鶏

むらびと本舗/大川村ふるさとむら公社

※記事内容は2024年5月発刊時のものです。

土佐はちきん地鶏の村ができるまで

高知県大川村は、四国山脈を有する山間の村。かつて白滝鉱山が開かれていた頃には4,000名を超える人々の暮らしがあったという。1970年代に鉱山閉鎖、早明浦ダムの建設で村の中心部が水没することが立て続けに決まったことで人口減少に拍車がかかり、現在は往時の10分の1程の人数となった。村が立ち行かなくなるかもしれないとの危機感から、大川村では鉱山や林業に代わり、新たな産業として山を拓いて畜産業に乗り出した。

「大川黒牛」は大川村における畜産業の先駆けとして始められた。そんな中、2006年頃に大川村が次いで名乗りをあげたのが、「土佐はちきん地鶏」の試験場受け入れだった。「先に始めた大川黒牛は出荷までのサイクルが鶏と比べて長く、生産者の新規参入のハードルが高いんです。そこで当時の先輩方は畜産業の規模拡大を進め、村の基幹産業を育てるために土佐はちきん地鶏事業を開始しました」と語るのは、大川村ふるさとむら公社の平賀洋司さん。

山々に囲まれた地で一から育てる

取材した養鶏場があるのは、かつて鉱山で栄えた白滝地区。標高800mの冷涼で空気の澄んだこの地で、鶏たちは山からひいた湧き水を飲みのびのびと育つ。ここで生産を担うのが2009年に立ち上がった株式会社むらびと本舗。土佐はちきん地鶏と大川黒牛の生産を専業にしている。

村内で生産を完結できるよう、敷地内には種鶏場があり、親鶏の九斤シャモ(父)と白色プリマスロック(母)の飼育~交配、ふ化の管理やヒナの選別も自社で行う。生後30日を迎えたヒナは育成棟と呼ばれる鶏舎にうつり、76日齢以上になるまで大切に育てられる。

飼育担当の式司富雄さんは「鶏は臆病で繊細。水を絶やさないよう朝夕の見回りは欠かせないし、ここは寒暖差が大きいから温度管理も重要」と話す。「一貫してやっているぶん手間がかかるけど、ヒヨコをみるとやっぱり可愛いね」。

味わいも食の安全も村で生み出す

2017年には村内に食鳥処理施設が設置され、生産だけではなく食鳥処理・加工が可能となった。

「ひとつの村で管理できることは、限りなく食の安全性を高められることだと考えています」と平賀さん。

「食用鶏はブロイラー、銘柄鶏、地鶏の大きく3つに分けられます。効率に優れ家畜化されているのがブロイラー。銘柄鶏はブロイラーに対して生産者が独自にエサや育て方にこだわってブランド化させたものです。地鶏は在来種に基づく出生証明ができるもので、飼育基準が細かく定められている」という。

特に、平飼いかつ面積当たりの飼育数が決められていることで、鶏のストレスを軽減させ健康的な生産体制をとっている。大量生産の為に生き物に無理をさせるのではなく、出荷まで愛情深く育てているのだ。

はちきん地鶏は肉質に優れ、余計な脂肪が少なく程よい食感と旨味が特徴だ。「もちろん、三者三様でそれぞれの良さがあります。それを知った上でシーンに合わせて地鶏を選んでもらえると嬉しいですね」

えひめ食べる通信 2024年5月号

大川村ふるさとむら公社

〒781-3704 高知県土佐郡大川村朝谷26

大川村ふるさとむら公社 土佐はちきん地鶏