室戸の金目鯛
漁師の食卓
※記事内容は2023年5月発刊時のものです。

太平洋を臨む室戸。
どこまでも広がる水平線に思わず息をのむ。
ここで水揚げされる金目鯛を伝えるべく加工販売に挑む「漁師の食卓」に迫る。
水揚げされたばかりの金目鯛。陸にあがるとじわりと赤みを帯びてゆく

水揚げの場面を押さえるべく、私たちが室津港を訪れたのは朝9時半頃。目の前に広がる水平線は多島海である瀬戸内にはない風景。遠くからでも戻って来る漁船がよく見えた。




港に戻った船から金目鯛が揚がるとサイズごとに仕分けられ、手早く氷水の中に入れられてゆく。
元々白く、真鯛のような色だが、少しずつ赤い魚体が鮮やかになる様子は現地でしか見ることができない。
塩糀との出会い


今や漁師の食卓を代表する「金目鯛の塩糀まぶし」。
実は、川口さんから金目鯛の刺身をお裾分けしてもらった方が、傷まないように塩糀に漬けたことが開発のきっかけ。
塩糀には旨味を閉じ込める効果だけではなく、食材の消化吸収をサポートするはたらきがあり一石二鳥。
伝統漁法・たる流し漁



たる(木桶)に針のついた糸を付けた漁具を潮流に乗せ、金目鯛を漁獲する方法がここ室戸には残る。
漁師を引退された川口さんの父・章一さんの作業部屋には今も道具が残っている。

潮の読み方やたるを投げる様子などまるで船上と錯覚するほどに再現してくださった。わずかな力加減や漁場を見極める感覚は、長年室戸の海と向き合ったからこそ。

